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4. 横浜ターミナル駅の都市的な位置

4-1駅をとりまく都市的な拡がり
都市拠点としての横浜ターミナル駅は、駅を中心として都市的な拡がりをもっている。ここではそれを、歩行圏、都心圏、横浜市街地圏、都市圏に区分して整理する。
1.歩行圏(図5参照)
1)横浜駅を中心とした半径約1kmの範囲、すなわち徒歩でおよそ15分で行ける範囲に、様々な業務施設、商業施設が集積している。
2)駅の西側では、特に西口駅前広場周辺、岡野交差点に向かう通称「パルナード」周辺、浅間下交差点周辺に商業施設の集積があり、駅前広場の北から西方にかけて業務ビルが多く集まっている。また岡野西平沼地区には公共・公益的施設がある。
3)東側では、駅前と高速道路を越えた地区に大規模商業施設があって、そこから北側に建設途上の再開発地域であるヨコハマポートサイド地区、南側に同みなとみらい21地区が、それぞれ拡がっている。
4)これら東西の諸施設と横浜駅の間を、現在毎日少なくとも数拾万人規模の利用者が歩行移動していると推定できる(平成5年現在横浜駅全鉄道の1日平均乗降客数合計はおよそ200万人)。

 

2.都心圏(図6参照)
1)都市横浜の都心は、横浜駅、桜木町駅、関内駅の連なる三つの駅に分散して形成されている。概観すれば、横浜駅周辺は商業拠点地域、桜木町周辺は商業・業務拠点地域、関内駅周辺は商業・業務・行政拠点地域である。
2)桜木町駅の西側には古くからの商店が連なる野毛地区があり、東側は、21世紀の新都心として期待されているみなとみらい21地区の玄関口にあたる。
3)関内駅周辺は開港以来の都心地域で、駅の西側から日本大通りを経て山下公園に至る一帯は、横浜の顔ともいわれ、重要な行政施設や歴史的建造物が建ち並び、その間に近代的なオフィスビルが点在して一大ビジネス街区を形成している。また駅をはさんだ北側東西には、都市横浜を代表する商業地区、馬車道モールとイセザキモールがおよそ2kmにわたって連なっている。
4)横浜都心の南端は、元町モールで知られる元町地区で、周辺に山下公園や氷川丸、中華街などがある。その南側には港の見える丘公園を擁する山手風致地区があって、海沿いの山下公園からここに至る一帯はわが国を代表する観光地のひとつになっている。
5)元町の最寄り駅は石川町駅だが、特に観光レジャー客では散策を遊しみながら観光地区を回遊して、関内駅や桜木町駅に戻る鉄道利用方法を採る利用者も多い。
6)横浜駅には5鉄道8路線が結節しているから、横浜駅は全国各地からこの巾およそ2km延長およそ4kmにわたる都心圏ヘアクセスする中継点として位置づけることができる。

 

 

 

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